『〈弱いロボット〉の思考』という本・・・

今年の6月に発売された『〈弱いロボット〉の思考 わたし・身体・コミュニケーション』という本を読みました。

ロボットの世界というのは、ここまで考え尽くされているのか・・・、とちょっと目からうろこが落ちた感じがしました。

すごいです、面白いです・・・。

〈弱いロボット〉というより、超コミュニケーションのロボットの研究ですね。

いかに周りを巻き込むか、家具でも壁でも子供でも大人でも、一体のロボットがそれだけで完璧に何かを行うのではなく、周りが手伝いたくなるための工夫や周りを巻き込むための何かを研究する、といった感じでしょうか。

ごみを拾い集めるロボットではなく、「うぎうぎ~ゴミ拾って~」というような動作で子どもたちを巻き込んで一緒にゴミを拾い集めるごみ箱ロボットだとか
YouTubeでは→ 「Sociable Trash Box – ICD Lab, Toyohashi University of Technology, JAPAN」

よくわからないムー語でしゃべっているのに、意味をくみ取ってあげたくなるロボットだとか
YouTubeでは→ 「Muu 1.0 at SIGGRAPH2000 E-Tech (ATR MIC, 2000)」

何がしたいのかよくわからないけど、おどおどしてかわいい。そこをうまく使ってティッシュ配りをしてみたりしている iBones だったり。

技術者目線で考えると、昔のガラケーのように、あれもできるといいな、これもできるといいな、と追加していってしまうところを、寄り添う楽しみを与えてくれることを考えたロボット作りの研究のお話が書かれています。

 

先日、イモムシ型のロボット、コード・A・ピラーというプログラミングロボットを手に入れました。

このロボットは、パーツの連結を工夫して、壁や家具にぶつからないようにくねくねと右に曲がったり左に曲がったりしながらロボットを動かすことでプログラミングを覚えるというおもちゃです。

これは子供の初めてのプログラミングとしてとてもいいと思うのですが、壁や家具にぶつかったら「おーい、誰か助けてーー」と言ってみる、というパーツもありなのかなぁとちょっと考えさせられる本でした。

読み終わって、ふと思ったのですが、そこは危ないからダメでしょ、と言いつつなんとなく見守ってあげたくなったり、ブブブブ~、と訳の分からない言葉をしゃべるのを聞きながら、察してあげようとしたりする楽しみって、まさに、COZMOではないかな。

『〈弱いロボット〉の思考』を書かれた岡田 美智男氏の考えをそのままおもちゃにしたのがCOZMOのように感じました。

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